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2013年06月06日

2日間だけ一緒に過ごした「ダリア」の死

一昨日の午後、近所の子供がぐったりしたネコを抱えているのを見かけた奥さんが「どうしたの?」と尋ねたところ、「病気でご飯も食べないし、死んじゃうから捨てに行く」と言うのを聞いて、たまらずに引き取ってきました。

目は開けているものの柔らかくしたペットフードを口元に持っていっても食べようとしないし、湿らせたコットンで水分を摂らせようとしてもダメ。

我が家のかかりつけのドクターに連絡して診てもらったところ「ウイルス性の内臓疾患で、とても危険な状態。自分で食べるようにならないと長く生きていられないよ。」と、悲しい診断をもらいました。

ただ私たちのことを思ってか注射を1本と、嘔吐防止の薬を処方してくれました。

ドクターからは「人間の赤ちゃん用の粉末離乳食(おかゆ)が市販されているので、それを少しづつでも口に注射器で入れてみなさい。嘔吐防止の薬は1日2回で投薬したら30分は食べさせないこと。」とアドバイスをもらいました。

ダリアと名付けた6か月くらいの女の子に早速嘔吐防止の薬を飲ませ、30分後におかゆをゆるく溶いて口に入れてあげると少しづつですが飲み込んでくれました。

丸1日経った昨日の夕方にはオシッコもウンチも出せるようになりましたが、まだまだ立ち上がる力まではありません。

今日になっても容態が良くなる様子も無かったので、クタにある Sunset Vet という比較的大きな動物病院に連れていきました。

そこでの診断は「発症してから長期間食べない状態が続いていたから、悪くなった内臓が委縮してさらに栄養を摂ることが出来ていない。このまま少量の栄養補給を続けても命は数日しか持たない。」という更に厳しい診断でした。

ドクターからは「申し訳ないけど人間ができる医療にも限界があります。このまま自宅で最期まで面倒をみることも出来ますが、安楽死という選択肢も考えてあげて下さい。」と言われました。

わずかな時間ですが一緒に家族としてみてきたダリアです。

すぐには安楽死という選択をすることが出来ませんでした。

「2人で話し合ってみて下さい。」と診察室からドクターとスタッフが事務所に戻り、しばらく私たちはダリアの頭や首や背中や足をさすってあげながら話をしました。

この時、一度だけダリアは右前脚で私の指をつかんでくれました。

まるで握手をするように。

2人でしばらく話し合ったのち、最終的に選択したのはダリアの安楽死でした。

これが良い選択なのかどうかはもちろんわかりませんし、単なる人間のわがままなのかもしれません。

でも家族として出した結論なので、ダリアには「ゴメンね」と言いながらそのことを伝えました。

ドクターとスタッフにもこの結論を伝え同意書にサインをしたのち、ドクターがダリアを別室に抱いていってくれました。

待合室で待っていると、あっけなくたったの20分ほどでダリアは花柄の布に包まれて戻ってきました。

病院のスタッフに「近くにペットの葬儀ができる所があるか?」と聞いたところ JL.Sesetan にある動物病院で火葬をしてくれると言うのでスタッフに案内をしてもらって Klinik Hewan DR.Dharma へ向かいました。

P1020130

Dr_Dharma-3

ここで行ってくれる火葬は日本の火葬場と比べればとことん質素ですが、バリの人たちの葬儀を見てればそれほどの格差は感じません。

火葬の前には、病院のスタッフがダリアのためにバリヒンドゥ教のお祈りもしてくれました。

P1020133

火葬が終わるまではたぶん1時間もかからなかったと思います。(体重は 650g しか無かったから)

スタッフがダリアのお骨を集めてくれ、バリ人の葬儀と同じように白い布で包んで素焼きの骨壺に入れてくれました。

P1020137

そしてお昼過ぎにはダリアは我が家へと戻ってきました。

P1020156

お骨はバリ人と同じように海に流すことも考えましたが、マンディ(水浴び)嫌いのネコなので日本風に土に帰してあげようと思っています。

たった2日間しか一緒にいられなかったけど、輪廻転生の考えを持つバリ島なのでまたきっと一緒に過ごせる時が来ると思います。

それまでゆっくり休んでね、ダリア。



このような内容を書いたところにお金の話もどうか?と思ったんですが、このような情報も必要な人がいるかもしれないので書いておきます。

Sunset Vet での安楽死処置:Rp.250,000.

Klinik Hewan DR.Dharma での火葬料金:Rp.500,000.

 

posted by たかお at 20:27 | ひらめきコメントを書くひらめき Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
はじめまして。猫好き、バリ好きとしていつも楽しみに読んでいます。
ダリアちゃんを看取ってくれて、ありがとう。最後まで愛情に包まれて旅立つことができたんですよね。たった2日でもしっかり縁を結んだと思いますよ。
ニスちゃんの具合も早くよくなるよう祈っています。
Posted by さら at 2013年06月07日 11:43
さらさん、こんにちは。
コメントいただいてありがとうございます。<(_ _)>
ダリアがおかゆを飲み込んだり、ウンチが出た時は少しづつでも元気になっていってるんだと思っていましたが、残念でした。
ダリアとは本当にまたどこかで出会えると思って普段の生活に戻ります。

ニスもオシッコの量が増えてきていて、ヘアボール・コントロールが効いているような感じです。
さらさんが心配してたよ!とニスに伝えておきますね。(^_^)/
Posted by たかお at 2013年06月07日 19:42
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